天使
「人間は、視力聴力握力だけを自分のもの全体とはみず、人間世界の空間を見たり触れたりできるもので、仕切られるとは思わず、あたかも信仰とよぶところの現実への接近の第二洋式を求め、しかもこの洋式において人間の世界観の決定的開示をみいだすのである。(…)それは見えないもの決して視野にあらわれないものは非現実ではなく、それどころか見えないものこそ、実はすべての現実を担い可能にするものほかならないということの選択を意味している。またそれは、この現実全体を可能にするものこそ、人間に真に人間らしい生存を保証し、人として人間らしい存在を可能にしてくれるものであるとする選択を意味している。」
ラツィンガー著、小林珍雄訳、『キリスト教入門』、エンデルレ書店、9ページ。
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