イギリスの作家G.K.チェスタトンの名著『聖トマス・アクィナス』は、トマス・アクィナス(1225頃-1274)について書かれた最も優れた評伝として、トマスの専門家からも極めて高い評価を受けてきた著作です。このたび、ちくま学芸文庫から文庫版が刊行されるのを機会に、この著作を精読する講座を開講することとしました。ユーモアと逆説に満ちたチェスタトンの魅力的な筆致に導かれながら、トマス哲学の本質を味わっていただけましたら幸いです。
チェスタトンによると、トマス哲学は「常識の哲学」であり、「楽観主義」の哲学です。「肯定の哲学」と言うこともできます。それは安直な「楽観主義」ではなく、この世界に対する丁寧な理解に基づいた現実的で手堅い「楽観主義」の哲学です。チェスタトンのテクストを精読しながらトマス哲学の基本を学びつつ、現代を生き抜くのに必要な真の「楽観主義」を身につけていくためのヒントを探っていきたいと思います。
※今回のテキストは、山本先生が解説を執筆しています。
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