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第76章
神の摂理は直接的にすべての個別なものに適用されるということ
神の知恵はその力からどのような影響が、どれくらい、どの種類のものが生じるか、最上のものから最も低いものまでを含めて、秩序づけの制御を行っている。したがって、神は自らの摂理によってすべての事に対する秩序を直接に計画している。
第77章
神の摂理の執行は第二原因を介して達成されるという事実
もし中間原因が神的摂理を実行していなければ、現実には原因の順序ではなく、結果の順序しか存在しないということになるだろう。したがって、神的摂理の完全性は、それを執行する中間原因が存在することを要求している。
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エドワード・ノートン・ローレンツ(Edward Norton Lorenz、1917年 - 2008年)は、アメリカ合衆国・マサチューセッツ工科大学の気象学者。
彼は1960年に、初期変数を色々変えて初歩的なコンピュータシミュレーションによる気象モデルを観察していたところ、気象パターンが初期値のごく僅かな違いにより大きく発散することに気づいた。これには次のようなエピソードが残されている。計算結果の検証のため同一のデータを初期値として複数回のシミュレーションを行うべきを、二度目の入力の際に手間を惜しみ、初期値の僅かな違いは最終的な計算結果に与える影響もまた小さいだろうと考えて、小数のある桁以降 (5,987654321) の入力を省いたところ、結果が大きく異なった。この繊細な初期状態依存性はバタフライ効果と後に呼ばれるようになった。また、これによりコンピュータによる気象の正確な長期予報が不可能であることが明らかになった。
ローレンツは根底にある数学的性質について探求を続け、方程式による比較的単純な系が無限に複雑なパターンに行き着く、と記述している。これがローレンツ・アトラクタである。 いわゆるバタフライ効果の説明に用いられることが多く、決定論的な連立常微分方程式が初期値鋭敏性(sensible dependence on initial variables conditions)を持つことは驚きをもって迎えられ、カオス研究の端緒となった。
カオス理論で扱うカオス運動の予測困難性、初期値鋭敏性を意味する標語的、寓意的な表現である。
ローレンツによる、「蝶がはばたく程度の非常に小さな撹乱でも遠くの場所の気象に影響を与えるか?」という問い掛けと、もしそれが正しければ、観測誤差を無くすことができない限り、正確な長期予測は根本的に困難になる、という数値予報の研究から出てきた提言に由来する。
Saturday, December 16, 2023
摂理 Providence
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